自動車業界の生産法

生産

我が国の自動車業界では、原則として注文を受けてから生産を開始する方式を採用しています。つまり、在庫を抱えない状態としているのです。顧客から注文を受けて、ディーラーが発注をして工場が生産を開始するという方式は、不良在庫を抱えないという観点から、経済的と言えるでしょう。その代わり、自動車が納車されるまでには数ヵ月の期間を要します。人気の車種になりますと納車に半年待ちといった事態も起こり得ます。

しかし、販売側としては、在庫を抱えて業績を悪化させる訳にはいきませんので、顧客には納期について理解を求めます。顧客側もそれを了承し、国産車を購入するのです。一方、輸入車業界におきましては、ディーラー在庫と呼ばれるものがあります。輸入車は、製造して日本に辿りつくまでにかなりの期間を要します。納期が大幅に遅れてしまうことから、売れ筋とされる色やグレードの車種を在庫として準備しておいて、すぐに販売できるようにしています。

そこが国産車との大きな違いです。在庫を抱えることは、売れ残りますと不良在庫となってしまいますが、国産車よりも納期が早いというメリットがあります。しかし、発注となりますと、国産車よりも納期は遅れることとなります。

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